最新の解決事例
- 2017.11.09
- 戦前の抵当権登記が残されており抹消した事例
状況
Hさん(50代・男性)の親が亡くなり、当事務所が依頼を受けHさんの親からHさんへの土地の相続登記を完了したところ、大正時代に登記された古い抵当権が抹消されずにそのまま残っていることが判明。『抵当権者』として記載されているのは個人で、Hさんが見たことも聞いたこともない人です。
当事務所からのご提案
20年以上経った抵当権で、抵当権者が行方不明の場合、「弁済供託」の方法により抵当権を抹消することができます。
昔の抵当権で債権額も安い金額(今の貨幣価値からみれば)なので、「弁済供託」の方法をおすすめしました。(「弁済供託」というのは、債権者が行方不明のときに、代わりに弁済金を国に納めて(供託)、自分の債務を消滅させる、という制度です。)
結果
「抵当権者が行方不明であることを証する資料」を取りそろえます。抵当権が登記されてから現在までの100年間の法定利息を計算し、元金と合わせた金額を供託所に供託しました(もともと元金が数百円でしたので、100年分の利息と合わせてもたったの千数百円です)。
これらの書類を添付して法務局に申請し、無事、古い抵当権を抹消することができました。